いくつもの自分と出会う? ~Johnny Deppの選択~

特に予定のない水曜日の夜にちょうどよい「娯楽度」・・・ということで「Secret Window」を借りて観た。そこで、Johnny Deppつながりの最近見た映画を3つ紹介する。共通点は、「Johnny、何故その映画?」という素朴な疑問だ。

Secret Window (2004)
Finding Neverland (2004)
The Ninth Gate (1999)
いくつもの自分と出会う? ~Johnny Deppの選択~_e0025789_10194545.jpg
①スティーブン・キング原作のエンディングとは異なるらしいのだが、特に「可もなく、不可もなく」といったところ。確かに娯楽としての一定のスリルとエンターテイメント性はあるが、センセーショナルなアイデアでも、恐怖でもない。離婚争議中の孤独な作家が抱える苦悩、それを見つめた自分と認めたくない自分。そんな微妙な不気味さを彼の悪戯な目つきと整った顔立ちが際立たせている。やっぱり不思議な人だ。

いくつもの自分と出会う? ~Johnny Deppの選択~_e0025789_1027471.jpg②これまた、終始「何故?」と繰返したくなる作品選択。映像、アイデアは「美しい」のだが、いまいちメッセージが伝わらない。かといって、「悪い」映画でもない。心優しい紳士を演じ、子供と心底触れ合うナイーブなデップ。これはこれでかなり魅力的。

いくつもの自分と出会う? ~Johnny Deppの選択~_e0025789_10453661.jpg③「え?」と一瞬ぽかんとし、DVDの「解説」を再生して、頭の中を整理する。エンディングシーンの後の行動だ。これは1人では観てはいけない。この映画は、最後に誰かと「つまり、九つ目の門(Gate)は・・・」と語りあって成立するもの、だから。金の為ならどんな「本」でも手に入れる、という冷酷なデップと、「本マニア」な歴史・世界を堪能できる。

鬼才ティムバートンと組んだ「Charlie and the Chocolate Factory」が近日公開らしい。シザーハンズに負けない、かなり「独特な世界観」とのこと。

これらを観ると、彼の作品選択の基準をどうしても知りたくなってしまう。一つのイメージを作っては壊す、壊しては、謎めかす。幾つもの「面」をもった自分との出会いを「役者」として吟味しているのかもしれない。映画規模、タイミング、流行等に左右されない「ほどよい自分勝手さ」が、甘いマスクとうまく調合された、やっぱり魅惑のイケメンだ。

by mikisnet | 2005-08-04 11:11 | 映画/DVD/TV  

<< チャーミングな「類友」と恵比寿で食す 花火ディナー特等席 ~南... >>